退職の手続きを知りたい歯科医師(勤務医・バイト)「歯科医師として働いているけど、退職の手続きってどうやればいいのだろう。手順とか知りたいな。退職金ってもらえるのかな。できれば福利厚生のしっかりした病院に転職したいな…」
本記事ではこういった疑問にこたえます。
✔︎ 記事の信頼性
この記事を書いている私は歯科医師です。
以前、退職による手続きでとても面倒な思いをしました。その経験から語ります。
退職を考えているけれど、果たしてこの手順であってるのかな…と不安な先生はぜひご覧ください。
2分くらいで読み終わるかと思います。
»【632万円】勤務医の歯科医師の年収を解説|年収アップの方法も紹介
【勤務医・バイト】歯科医師の退職手続き【手順 & チェックリスト】
正確に手続きを進めるために、まずは退職までの流れを一度確認しておきましょう。
✔︎ 【退職までの流れ】
↓
・退職意志を自己確認
↓
・院長や上司へ退職の相談
↓
・退職届を提出(口頭でもOK)
↓
・引き継ぎ
↓
・退職(有給休暇)
この記事では、退職が決まってからの期間にあたる「退職届を提出(口頭でもOK)」「引き継ぎ」「退職(有給休暇)」の手続きを手順とチェックリストで説明します。
「雇用契約書や就業規則の確認(あれば)」「退職意志を自己確認」「院長や上司へ退職の相談」については【勤務医向け】歯科医師の退職理由を紹介します。【円満退職したい】で解説しています。
退職手続き①:退職までの期間中
✔︎ 退職までの期間中にやること【チェックリスト】
□:退職届を提出(口頭でもOK)
□:仕事の引継ぎ
□:転職活動
□:有給と退職金の申請
□:定期券の払い出し
退職が決まったらまず「退職届を提出(口頭でもOK)」します。
その後「引き継ぎ」「転職活動」「有給と退職金の申請」「定期券の払い出し」をおこないます。
これは順番にこだわらず、同時並行で終わらせていくようにしましょう。
退職金に関しては後述しますが、規定がなければ貰えません。
きたるべき退職日に向けて、少しづつ進めましょう。
退職手続き②:退職当日
✔︎ 退職日、当日にやること【チェックリスト】
□:あいさつ
□:健康保険証の返却
□:身分証明書の返却
□:定期券の残高返却
□:源泉徴収票のうけとり
□:歯科医師免許のうけとり(病院保管の場合)
□:年金手帳のうけとり(病院保管の場合)
□:住民税支払い方法の確認
当日は以上の手順で進めましょう。
取りこぼしがあると、退職後にもやり取りが発生してしまうので、一度で終わらせるようにしましょう。
特に受け取るものに関しては、当日受けとるために1週間ほど前までに確認しておくのがベターです。
源泉徴収票は後で送られてくることもありますし、歯科医師免許は年金手帳は保管場所によってはすぐに用意できない場合があります。
住民税の支払い方法も、会社の経理の人に事前に確認しておくとスムーズに進みます。
退職手続き③:退職後
✔︎ 退職後の手続き【チェックリスト】
□:離職票のうけとり
□:雇用保険被保険者証のうけとり
□:健康保険資格喪失証明書のうけとり
□:失業保険(失業手当)の申請
□:健康保険の切り替え
□:年金の切り替え
基本的に勤務医の先生は上記の手続きが必要ですが、社会保険に加入していなかったアルバイトの先生はすべて必要ありません。
受け取るものは基本的に郵送で受け取ることになります。
申請や切り替えに関わるものは、役所に行って手続きすることになります。
退職後の手続き(うけとり)
離職票、雇用保険被保険者証、健康保険資格喪失証明書のうけとり…が必要です。
病院から離職票、雇用保険被保険者証、健康保険資格喪失証明書が郵送されてきます。送付されれてきたら大切に保管しましょう。
これらは、失業保険の受け取りや、次の転職に必要なものです。
10日以内に送られてくるので、届かない場合は病院に連絡することになりますので、退職当日にしっかり伝えておきましょう。
ここらへんがルーズな病院も存在します。退職しなければわからないのが悩ましいところです。
退職後の手続き(申請)
失業保険(失業手当)の申請をおこなうこともできます。
申請の条件は「失業状態であること」「退職日以前の2年間に雇用保険加入期間が通算12ヶ月以上あること」「ハローワークに求職の申し込みをしていること」この3つです。
次の転職が決まっていたり、すぐに転職する予定の先生は必要ありません。
✔︎ 失業保険申請のために必要な書類
□:雇用保険被保険者証
□:身分証明書(運転免許、マイナンバー)
□:印鑑
□:証明写真2枚3ヶ月以内(縦3cm×横2.4cm程度)
□:本人名義の銀行・郵便局の通帳
失業保険の額を調べたい人はこちらのサイトを参考にしてください。【失業等給付(基本手当)の追加給付簡易計算】
退職後の手続き(切り替え)
健康保険と年金の切り替えも必要です。
このまま転職する場合は引継ぎが可能です。
新しい職場に退職時にもらった健康保険資格喪失証明書を提出すれば完了です。
これで後日、保険証が送付されてきます。
一般的に退職すると国民健康保険に加入することになりますが、健康保険の任意継続も可能です。(今までは病院が約半額負担してくれていたので保険料が上がります。)
何の手続きもしないと、自動的に国民健康保険に切り替わります。
年金の切り替えは、このまま転職する場合は引継ぎすることができます。年金手帳を見せるだけです。
離職してフリーの期間がある場合は国民年金に切り替わります。
年金には任意継続は無いので、何の手続きもおこなわなければ、自動的に国民年金に切り替わります。
退職金はもらえるの?
結論からいうと、もらえる病院もあれば、もらえない病院もあります。
その基準は、就業規則に規定があるかどうかです。
退職金は義務化されているわけではないので、勤続何年以上で退職などと明記されていれば貰うことができます。
逆に、就業規則に明記されていない限りもらうことができません。
個人事業主として働いている場合も、社員でないため退職金の支給はありません。
就職する時に決まっているはずなので、確認してみてください。
今後は、転職の際にはチェックしておきたい項目です。
おおよそ4件2件くらいの病院か退職金の制度を設けています。
転職後の手続き【チェックリスト】
再び勤務医やアルバイトとして働く場合に、転職先で行う手続きをあげておきます。
✔︎ 転職先でおこなう手続き【チェックリスト】
□:年金手帳の提出
□:源泉徴収票の提出
□:雇用保険被保険者証の提出
□:歯科医師免許の提出
勤務医として働く場合は、上記の4つを提出すれば完了です。
アルバイトとして働く場合は、歯科医師免許だけで問題ありません。
転職は求人サイトを利用する先生も多いと思います。
山のように求人サイトは存在し、 自分にマッチする求人を見つけるためにはちょっとしたテクニックが必要です。
ざっくり結論をだけいうと、求人サイトを一つだけ使うことは避け、複数のサイトを利用するということです。
このあたりの詳しいことは歯科医師向けおすすめ転職サイト5選で解説していますので、参考にしてください。
» 歯科医師向けおすすめ転職サイト5選【転職4回の歯医者が失敗しないコツを伝授】
すでに次の職場が決まっているという先生でも、自分の希望する条件で求人サイトに登録してことで、定期的に自分の環境と比較できるのでおすすめです。
また私は摂食嚥下という、高齢者を対象にした歯科治療専門していて、これから訪問歯科の需要がすごく伸びてくると感じています。
少しでも興味のある先生は是非お手伝い頂けると嬉しく思う患者さんは多いです。
スムーズな退職で、次の一歩を踏み出しましょう。
退職は引き継ぎや人間関係で、とても疲弊してしまいます。
そのため事務的なこと手続きくらいは、効率的に終わらせてしまいましょう。
あいた時間を有効に使いつつ、素敵な一歩を踏み出してください。
最後に紹介したチェックリストをまとめておきます。
よい退職になりますように!
【本記事で紹介したチェックリスト 一覧】
✔︎ 退職までの期間中にやること【チェックリスト】
□:退職届を提出(口頭でもOK)
□:仕事の引継ぎ
□:転職活動
□:有給と退職金の申請
□:定期券の払い出し
✔︎ 退職日、当日にやること【チェックリスト】
□:あいさつ
□:健康保険証の返却
□:身分証明書の返却
□:定期券の残高返却
□:源泉徴収票のうけとり
□:歯科医師免許のうけとり(病院保管の場合)
□:年金手帳のうけとり(病院保管の場合)
□:住民税支払い方法の確認
✔︎ 退職後の手続き【チェックリスト】
□:離職票のうけとり
□:雇用保険被保険者証のうけとり
□:健康保険資格喪失証明書のうけとり
□:失業保険(失業手当)の申請
□:健康保険の切り替え
□:年金の切り替え
✔︎ 転職先でおこなう手続き【チェックリスト】
□:年金手帳の提出
□:源泉徴収票の提出
□:雇用保険被保険者証の提出
□:歯科医師免許の提出