今の職場を退職したい人「勤めている職場を辞めたい…。でも引き止めがあって辞めにくい。引き止めを振り切る方法ってあるのかな。なるべく穏便に済ませたい…」
本記事ではこういった疑問にこたえます。
仕事をやめたい…と思っているひとが、職場から強烈にひきとめられるケースはわりとあります。
✔︎ 記事の信頼性
この記事を書いているわたしは歯科医師です。
何度か転職する中で、退職の意志を伝えた瞬間から強烈な引き止めにあいました。
まわりの医療や介護従事者からも同じような話をチラホラ聞きます。
そこでこの記事では、実際にひきとめられた経験談から、引き止めを振り切る方法まですべて紹介します。
この記事をよむと、退職したいのに引き止めにあってやめられない…そんな人がスムーズに退職できる勇気をもつことができます。
勤務歯科医師のわたしが辞めたい職場から強烈に引き止められた話【ふりきる】
むし歯を治したり、矯正したり、インプラントしたり…
一般的に歯医者さんにはそんなイメージがあるかもしれませんが、わたしは「高齢者歯科」といって、身体のよわったお年寄りや認知症の方を診察する歯医者です。
「摂食・嚥下(せっしょくえんげ)」といって、「飲み込む機能」の治療が専門で、あまりメジャーではない分野でした。
そのため先生自体の数が少なく、当時勤めていた大きめの病院に退職を伝えたところ、強烈なひきとめにあいました。
3ヶ月前に伝えなきゃいけないルール
引き止めにあった歯科医院は「退職するなら3ヶ月前に伝える」という暗黙のルールがありました。
後任をさがしたり、引き継いだり…
そんな時間も含めてのことだと思います。
さらに歯科業界は狭いため、変な止め方をしてしまうと悪い噂が広まってしまう可能性があります。
辞める側としても「濁さずに辞めたい」というモチベーションが働くため、早い人は1年前にいる人もいました。
✔︎ 本当は2週間でOK
当時の私はまったく知らなかった(無知を呪いたい)のですが、日本の労働者は2週間前に辞めることができます。
1ヶ月とか3ヶ月とかいっているのはあくまで会社内のルールで、日本国のルールでは2週間で OK です。
引き止められ方は基本「泣き落とし」
どんな感じで引き止められたかと言うと基本「泣き落とし」です。
やめさせない…ということは違法行為なので、「情に訴える」か「労働条件や環境をかえる」…しかありません。
・困るよ
・延長できない?
・後任がいないんだよぉ
・患者さんどうするの?
・残される人たちの身になってる?
このような感じでずっと言われ続けても、かたくなに辞める意思を貫きました。
あまりにしつこかったので「しらないよ」と言いそうになるのをグッとこらえつつ。
最後は上司がこちらからの話も聞いてくれなくなり、無視されるようになりました…。
✔︎ 給料アップは提案されず…
引き止めの時に給料のアップは言われませんでした。
予算が決まっているのか個人の裁量では無理なのかはわかりませんが、絶対に言われませんでした。
勤務時間の短縮や休日の補償などは提示されれましたが、そもそも人間関係がうまくいけなかったためあまり魅力的には感じませんでした。
後任を決められないのは雇う側の能力不足
情に訴えてくるのは、後任が決まらないからです。そして後任が決められないのは「雇う側」の能力不足です。
決してを雇われてる側の責任ではないんですよね。
最初に引き止めにあった時は少し揺らいだこともありましたが、その後調子が全く話を聞いてくれなくなった時に完全に辞める覚悟が決まりました。
割と気弱なほうで押しに弱いのですが、上司が自分の保身のために言ってるような感じが伝わったことが決定打でした。
引き止めを振り切った方法【とある勤務歯科医師の経験談】
引き止めを振り切った方法
職場を辞めるにはシンプルに
△△日で退職します。
と伝えるだけです。
ですが、これだけだと引き止めにあってしまう可能性があります。
その時は
・次の職場が決まっている
・親の介護がある
・キャリアアップしたい
などの「引き止めてもどうしようもない状況」…ということを分かってもらうのがベターです。
私の場合は「次の職場が決まっている」「延長はできない」ということを伝えました。
✔︎ 引き止めをかわすのは「ちょっとの勇気」
退職を伝えて引き止められたとき、必要なのは「ちょっとの勇気」です。
「介護」や「キャリアアップ」の理由は引き止めにくい
私の周りでは介護やキャリアアップの理由に引き止めを振り切り、退職していく人もいました。
介護やキャリアアップの理由は引き止めにくいです。雇う側としてどうしようもありません。
✔︎ 介護が理由の場合
介護する時間を作りたいと思っている…を伝えるだけです。
親を在宅介護します
遠方で介護するため仕事が続けられない
✔︎ キャリアアップが理由の場合
今の病院でやっていない分野を伝えるとスムーズです。
矯正を学びたい
インプラントを勉強したい
歯科の場合は「開業」もあり
歯科医師は「開業する」も退職できる絶対的な理由です。
ですが開業していないと嘘だとバレてしまうことになるので、本当に開業しない場合はオススメしません。
とはいっても「開業延期している」…で追求されないとは思いますが。
どうしても引き止めを振り切れないときの退職代行
・パワハラにあっている
・気が弱くて、引き止めを振り切る勇気がない
・精神的に経験したことないほど追い込まれている
このような状況はすぐにでも辞めるできです。引き止めどころか、法律で決まっている2週間…も気にしている場合ではありません。
なぜなら心と身体の健康が一番大切だからです。心と身体が壊れてしまったら働くことどころか日常生活に支障が出ます。
このような時は、自分の代わりに全て退職業務を終わらせてくれる「退職代行」というサービスがあります。
依頼するだけでもう職場の人と連絡を取る必要はありませんし、100%の確率で退職できます。
歯科衛生士さんで数人、退職代行を利用した経験のある人に会ったことがあります。
退職の切り札的存在です。どうしても追い込まれてる方は検討してみてください。
引き止めを振り切る時の注意点
ネガティブな理由はつかわない
引き止めを振り切る時に NG な理由があります。
それは「ネガティブな理由」です。
「同僚の悪口」「体制への文句」…これらは思っていても言ってはいけません。
悪口は巡り巡って自分に返ってきます。ただでさえ狭い業界なので、また何かの縁で会う可能性もあります。
あくまで「前向きな退職である」というスタンスは崩さないようにしましょう。
退職するともう二度と関わらない人たちなので、変に恨みをかって向こうから関わってこないようにしておきましょう。
「自分」が必要とされているわけではない
引き止めを受けたからといって「自分」が必要とされているわけではありません。
これは私が身をもって痛感しました。能力があるから引き止められてるわけでもありません。
・「自分」ではなく「自分と同じ資格を持っている人」が必要
・いなくなって困るのは売上が減るから
・上司としては部下の退職は自分の評価がさがる
引き止めの裏にはこんな理由があったりします。
優しい人ほど、自分がいなきゃどうしようもないかも…と思いがちですがそんなことはありません。
実際、今まで退職してきたどの職場も「自分」がいなくてもいまもふつうに回っています。
自分が辞めたいときに辞めていいのです。
日数を減らす場合は慎重に
もしバイトなどで日数を減らす…のように完全に辞めない場合は注意が必要です。
例えば「月・火・水・木で働いているけど水曜日だけ辞めたい」…というパターンです。
あまり強引な辞め方をしてしまうと、残っている曜日にも影響が出てしまいます。気まずくて働きにくくなると意味がありません。
完全に辞めるなら多少の強引突破でもいいですが、籍を残す場合は慎重に行きましょう。
紹介したように、介護やキャリアアップの理由を丁寧につたえましょう。
引き止めに応じるなら条件をきめる【オススメしない】
万が一、引き止めに応じるなら条件をしっかり決めておきましょう。
条件がしっかりしていないと、後でもめやすくなり、自分の中でも納得できないまま残ることになってしまいます。
・給料
・休日
・仕事内容
・人間関係
この辺りはきっちり詰めておきましょう。
とはいえ、引き止めに応じるはあまりオススメしません。
一度辞めようと思ったことには理由があるはずです。色々なことが積み重なった人も多いと思います。
給料が上がったとしても「じゃあ今までは安く扱われてたんだ」と思う人もいました。
遅かれ早かれ、いずれ退職する可能性は高いです。
【さっさと振り切ろう】いい人になると自分の人生の時間を浪費する
引き止められるのも幸せ…という意見も聞いたことがあります。もちろんどんな形であれ、必要とされることは素晴らしいことです。
ですが 「自分の人生」です。
やりたい・やりたくない…は自分で決めることができます。
相手の都合に合わせているだけだと相手の人生を生きることになります。
優しい人ほどズルズルいく傾向にあります。辞めると決めたからには、引き止めがあっても勇気を持って振り切るようにしましょう。
今回は以上です。